プロジェクトストーリー

大規模介護福祉施設の施工で、 存分に発揮されたソネックらしさ

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兵庫県の元県立高校用地の活用事業としてスタートした、老人介護複合施設の建設プロジェクト。大規模案件に向き合い、課題を乗り越えた4人のプロジェクトメンバーが当時の思いを語る。

PROFILE

建築部 T.M

2009年キャリア入社

2社の建設会社でキャリアを積んだ後、ソネックに転職。施工管理として、医療福祉施設をはじめとする幅広い案件に携わる。大型物件の施工実績を生かし、当プロジェクトでは現場所長を担当した。

建築部 H.T

2013年新卒入社

高校・大学で建築を学ぶ。無借金経営の地元企業であり、若手のうちから活躍できることに魅力を感じてソネックに入社。入社以来、施工管理として福祉施設を中心に担当する。当プロジェクトでは次席として活躍。

建築部 R.N

2020年新卒入社

建築学部卒。施工管理として老人ホームや動物病院、工場の増築などさまざまなプロジェクトを経験する。当プロジェクトでは現場管理として、工程管理や職人さんとの調整などを担当した。

建築部 G.M

2021年新卒入社

地元企業であり、若手でも多くの工事を経験できることに惹かれてソネックに入社し、複合商業施設や幼稚園建替工事などを担当した。当プロジェクトでは現場管理として、品質・安全管理に携わる。

EPISODE #01

大規模かつ短工期という難題に向き合って

現場所長を担ったMさん

地域の新たな介護福祉施設を建設する。それが当プロジェクトにおけるソネックのミッションだった。元県立高校用地の活用事業として企画提案競技が実施され、長崎県を拠点に全国で福祉事業を展開している社会福祉法人あすか福祉会の事業提案が採用された。特別養護老人ホームや介護ケアハウス、ショートステイ、介護老人保健施設といった幅広いサービスを提供する、老人介護複合施設を立ち上げるという内容だった。

建築するのは鉄筋コンクリート造の6階建てと3階建て、鉄骨造の平屋の合計3棟。通常であれば24ヵ月はかかる施工を、15ヵ月で完了させなければならなかった。現場所長のMさんは振り返る。

「工事規模に対して短工期であったため、3棟同時に施工する必要がありました。そこで“6階建て”“3階建てと平屋”という2グループに分け、一つの現場のなかで二つのプロジェクトを回すイメージで進めることにしました」。

そして、それぞれのグループで複数の協力業者に依頼した。一つの業者にかかる負担や人手不足の不安を軽減させるためだった。ソネックからは、各グループにつき一人の次席と三人の現場管理を配置した。現場所長のMさんは語る。

「グループのトップとなる次席をそれぞれに配置し、責任を持たせて管理させたことで、私自身は客観的な視点でプロジェクト全体を管理することに専念できました。次席の二人は定期的にミーティングを開催して進捗を共有し合っており、連携もスムーズで非常に頼もしかったですね」。

6階建てグループの次席Tさん

当プロジェクトのキーともなる、鉄筋コンクリート造の6階建てグループの次席として白羽の矢が立ったのがTさんだった。大規模プロジェクトの重要な役割を任されたことについて、当時の思いを率直に語った。

「規模も受注金額も大きなプロジェクトに次席として配属されたことで、会社から期待されているのだろうという責任を感じました。挑戦には不安もありましたが、精一杯頑張って期待に応えたい、そして、この経験を糧に大きく成長したいと思いました」。

物件は、高層になればなるほど工程も長くなる。各工程の重要なポイントを押さえながら進めなければ、工期の全体的なズレにつながってしまう。そこで、Tさんは所長のMさんが作成した全体工程表をもとに、週単位のより詳細な工程表を作成した。しかし、一筋縄ではいかなかった。

「基礎工事のタイミングで雨が続き、いきなり工期が遅れてしまったのです。どうにか巻き返さなければならないため、もう一人の次席と話し合いながら、どの作業を優先すべきか判断して職人さんと調整しました。天候に左右された場合でも、竣工日厳守で工程を臨機応変に工夫するのが施工管理の腕の見せ所です」。

現場の作業は着実に進められていった。

EPISODE #02

密な連携が、心地よい現場づくりにつながった

現場には数多くの協力業者が入り乱れた。迅速な施工のためには、協力業者たちが効率的に作業できるよう各種調整が欠かせない。3階建てと平屋グループの現場管理を任されたNさんは、職人たちとのコミュニケーションに奔走した。

「二つの棟での協力業者の動きをすべて把握するために、打ち合わせでは入念に施工内容を確認しました。スムーズかつ快適に作業を進めてもらうためにも、職人さん一人ひとりと会話することを強く意識。“この作業を先に行いたい”、“ここが不安だ”といった、職人さんだからこそわかる課題や悩みをヒアリングし、解消できるよう調整していきました」。

現場では、ソネックらしいチームワークが存分に発揮された。一方のグループで問題が発生した際は、現場全体で集まりミーティングを実施。そこでさまざまなノウハウが得られたとNさんは語る。

「別グループで発生した課題について一緒に対策を話し合い、解決策を導いたので、自分のグループで同じような課題が生じた際は、そのノウハウを生かすことができました。ソネックは少数精鋭の組織だからこそ、お互いを分かり合っています。先輩には何でも相談できる社風なので、気になることは質問してすぐに解決できました」。

6階建てグループの現場管理を務めたMさんは、当時を次のように振り返る。

「工程ごとの検査は特に注意して進めました。鉄筋コンクリートや断熱材など、建物から見えなくなる部分は品質や安全性に大きく関わってきます。検査基準をクリアしているか、次席のTさんと連携して気を引き締めながらチェックしました。また、下の階層の検査で見つけた課題については、都度メモを取り、職人さんにも共有して、次に生かすよう心がけました」。

3階建てと平屋グループの現場管理Nさん

6階建てグループの現場管理Mさん

協力業者や職人たちときめ細やかに連携し、課題を一つひとつ解消しながら施工を進めた結果、適切な工程で工期を終えることができた。現場管理のMさんは笑顔で語る。

「職人さんからは“明るく雰囲気がいい現場だね”と褒めていただけました。事前に綿密な調整を行ったので、突発的な作業の変更がなく、工程が大きくズレることがなかったのが良かったのだと思います」。

現場だけでなく、顧客からの評価も高かったと語るのは所長のMさんだ。

「お客さまは毎月、九州から打ち合わせや検査立ち合いに訪れてくださっていましたが、万が一トラブルがあった場合は、定例の集まり以外でも、遠方から駆けつけて対応いただく必要があります。そのため、施工前は騒音などのクレームを心配されていました。しかし、周辺の皆さまへ事前に事情を説明し、ルールをしっかり守り工事を進めたので、大きなトラブルがなかったことを評価いただけました。また、着実かつスムーズに工程を進められたので、お客さまから安心して開業準備に専念できたと喜んでいただけました」。

メンバーそれぞれの活躍によって、ソネックの一大プロジェクトは無事終了した。

EPISODE #03

経験と学びを未来に生かして飛躍する

当プロジェクトを通じて、メンバーたちは手応えと成長を実感した。大規模プロジェクトの次席という大役を任されたTさんはこう語る。

「これだけ規模の大きなプロジェクトは初挑戦でした。これまでは自分でほとんどの仕事をこなしていたのですが、それでは手が回らない規模感だったので、現場管理の皆にしっかり仕事を任せてマネジメントすることを意識しました。できる限り自ら考えてもらい、訂正すべきところは助言するというスタイルで進めたことで、マネジメント力が鍛えられたと思います」。

3階建てと平屋グループの現場管理を担当したNさんは、視野の広がりを感じたという。

「二つのグループで同時に工事を進めなければならなかったので、広い視野を持って職人さんたちを取りまとめる経験ができました。また、現場の意見をしっかりとヒアリングし、施工方針に反映させることで、快適な現場環境がつくれることを理解できました」。

6階建てグループの現場管理に携わった若手社員のMさんは、鉄筋コンクリート造の施工が初経験だった。

「これまで担当したのは、躯体が比較的シンプルな鉄骨の平屋物件でした。しかし、6階建ての鉄筋コンクリート造ともなると躯体が縦に長く複雑で、後戻りできないというプレッシャーも。このプロジェクトを経験してさまざまなことを学べましたし、調整のためのコミュニケーション力も鍛えられました。ここで得たノウハウは、次に必ず生かします」。

大規模プロジェクトの責任者となる所長として全体をまとめあげたMさんは、前を見据えてこう語った。

「大きなプロジェクトは、動かす金額も大きくなりますので、月ごとの原価を検討・調整する難易度も上がります。ありがたいことに、年々ソネックの受注物件の規模は大きくなってきています。そのなかで、今回の工事を無事完成させ、お客さまに引き渡せたことは大きな自信につながりました。また、各部署や協力業者が一丸となって完成を目指す、ソネックのチームワークもあらためて実感できました」。

大規模介護福祉施設の施工という経験を糧に、メンバーたちはさらなる飛躍を目指していく。

強力なチームワークがあれば、
どんな難題も乗り越えられる