現場所長を担ったMさん
地域の新たな介護福祉施設を建設する。それが当プロジェクトにおけるソネックのミッションだった。元県立高校用地の活用事業として企画提案競技が実施され、長崎県を拠点に全国で福祉事業を展開している社会福祉法人あすか福祉会の事業提案が採用された。特別養護老人ホームや介護ケアハウス、ショートステイ、介護老人保健施設といった幅広いサービスを提供する、老人介護複合施設を立ち上げるという内容だった。
建築するのは鉄筋コンクリート造の6階建てと3階建て、鉄骨造の平屋の合計3棟。通常であれば24ヵ月はかかる施工を、15ヵ月で完了させなければならなかった。現場所長のMさんは振り返る。
「工事規模に対して短工期であったため、3棟同時に施工する必要がありました。そこで“6階建て”“3階建てと平屋”という2グループに分け、一つの現場のなかで二つのプロジェクトを回すイメージで進めることにしました」。
そして、それぞれのグループで複数の協力業者に依頼した。一つの業者にかかる負担や人手不足の不安を軽減させるためだった。ソネックからは、各グループにつき一人の次席と三人の現場管理を配置した。現場所長のMさんは語る。
「グループのトップとなる次席をそれぞれに配置し、責任を持たせて管理させたことで、私自身は客観的な視点でプロジェクト全体を管理することに専念できました。次席の二人は定期的にミーティングを開催して進捗を共有し合っており、連携もスムーズで非常に頼もしかったですね」。